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ポポーは摩訶不思議 [食の事]

ポポー!
このくだものは、私にとって「いつか食べてみたいなあ」と思っていたあこがれの果物でした。
それが思いがけなく今年うさぽんさんが送ってくれて初めて食べることができました。

どうもありがとう!

どうしてあこがれのくだものだったのかといえば・・・
そうです。ご想像どおり!? 
宮沢賢治さんに(ちょっとだけ)つながるくだものだったからです。
宮沢賢治研究家の浜垣誠司さんの「宮沢賢治の詩の世界」の
記事「山しなのたけのこばた」で教えてもらいました(リンクさせていただきます)。
http://www.ihatov.cc/blog/archives/2007/07/post_480.htm

大正5年3月、盛岡高等農林学校の修学旅行で出かけた京都の府立農事試験場桃山分場で
「ポーポーと云ふ珍しき木と、その果実を見た」そうです。

それ以外では、賢治のエピソードにも作品にも出ては来ませんが
「珍しき木と、その果実」として賢治がポポーと出会っていたのかと思うと
やっぱり賢治ファンとしては気になるのですよ。

で、それ何?という方も多いはず。
ポポーは果物です。あけびの仲間でポーポーともいいます。
北米原産で、アメリカン・カスタードアップルともよばれているらしいくだもの。
日本には明治時代ごろには入っていたようです。
〇参考HP「ポポーとは?」→https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/fruit/pawpaw.htm

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ね、見た目は「あけび」でしょ。熟れてくると外側の皮が黒くなってきます。
そして甘いいい香りがしてきます。
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縦と横に切ってみました。
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種はビワの種に大きさも形も似ています。
この種がたくさん入っているので可食部分は少ないです。
DSC_0253.jpg
スプーンですくっていただきました。
食感はややねっとりしてマンゴーっぽいです。
味は甘い柿とマンゴーを足して2で割った感じ。
あっさりした甘さです。

2014年にいただいたポポーの仲間のヤマトゲバンレイシのジャム。
あれはジャムだったけれど、今回いただいたポポーはやっぱり同じ系列の味でした。
「ヤマトゲバンレイシのジャム」
https://bonjour-konogoro.blog.ss-blog.jp/2014-10-21
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実は、ポポーは、果実酒としては10年前の賢治学会の懇親会でいただいたことがありました。
じわっと甘さが舌に残る味で、食前酒に向いている感じのお酒になっていました。
日持ちのしないくだものなので、当時、賢治学会懇親会のお料理を担当してくださっていた北上パークホテルのKさんが果実酒にして、懇親会で出してくださったのでした。

「2008年9月22日のイーハトーブのごちそうたち」
https://bonjour-konogoro.blog.ss-blog.jp/2008-10-13-2

ちなみに、この↑当時お酒になったポポーは花巻でとれたものでした。
ご高齢の方が作っておられたので、今はどうなっているでしょうか?
場所を知られたくないという生産者さんの意向から
私も詳しい場所を教えてもらっていなくてわからないのですが、
どなたか「まきまき花巻」でレポートしてくださらないかなあ?

日持ちがしない、可食部分が少ないというあたりが、メジャーにならない理由なのかな?
でもずっと作られているのは、おいしいからということでしょう?
「なぜか」すたれていった不思議な果物。
新入りだと思っていたら、ベテランさん・・・むむ、なにやらその存在がミステリアスです。



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