賢治たちの自炊めし 2 [宮沢賢治の事]
宮沢賢治の食の風景を「自炊」をテーマに追いかけた「賢治たちの自炊めし」。
ワルトラワラ45号(2019年12月発行)に掲載の
「2膳目」は「光太郎さんからの食アドバイス」。
〇資料として、高村光太郎連翹忌運営委員会代表・小山さんからいただいた資料と、花巻の高村光太郎記念館で2018年12月-2019年2月に開催された企画展「光太郎の食卓」が大変参考になりました。ありがとうございました。
「3膳目」につづきます・・・
ワルトラワラ45号(2019年12月発行)に掲載の
「2膳目」は「光太郎さんからの食アドバイス」。
光太郎さんとは高村光太郎のことです。
今号では、光太郎さんが昭和20(1947)年4月発行の『農民芸術』へ寄せた「玄米四合の問題」の紹介です。
「玄米四合の問題」を読んだ私の印象は、これは「光太郎さんの栄養学」だ。
「雨ニモマケズ」を引用しながら賢治さんの食生活にふれ、「これ以下であったら生命持続があぶなくなるという度合のもの」と憂いました。
もちろんこの作品の生活=賢治さんの生活ではないし、また、質素な食生活を否定するわけではなく、誰もが、栄養過少な体で激しい仕事に日夜従事していると体を壊してしまうから、必要最低限の栄養をとっているから大丈夫、という認識ではいけないよ、と語ります。
光太郎さんはこのような栄養の摂りかた、考え方を「消極的健康」と呼びました。
そして「これからは、もっと積極的に栄養をとろう、そうすれば体格が養われ、精神力も豊かになるから」と、日本人の食生活の改善を「積極的健康」という言葉で伝え、消極的健康から積極的健康に日本人を転換させたい」結びます。
具体的には牛乳や肉などの動物性たんぱく質の摂取をすすめています。
ただし「栄養過多と栄養過少とは健康を奪う」という一言も添えて。
さて、現代の私たちは、肉もよく食べるし、体格も健康状態も世界レベルで比較できる時代に生きています。でも栄養過少、栄養過多の問題は今もなお・・・光太郎さんなら何を語るでしょうね。
再現料理は、光太郎さんなら賢治さんにこんなお料理をすすめるかな?と想像して作ってみました。
・光太郎さんが花巻での自炊3か月目を迎えたころの日記から
「牛肉のキャベツ炒め」
・栄養採るなら、と光太郎さん推しの「牛乳」
〇高村光太郎さんは昭和20(1945)年からの約7年間、花巻で独居自炊の生活を送り、当時の日記に3食の献立記録を残しています。
肉や野菜をバターやケチャップを使って調理した洋風料理もあり、雑穀の粥など粗食の日もあり、健康や栄養を気遣いながら、料理はどれも洒落ていて「光太郎と食」を追っていくのも楽しい世界なんですよ。
〇光太郎さんのおいしいメニューは、花巻散歩がテーマの季刊誌「machicoco」(マチココ)を!https://www.facebook.com/machicocohanamaki/
「光太郎レシピ」が連載されています。
高村光太郎記念会、やつかのもりLLC、machicoco編集部のみなさんが、光太郎さんの日記から、季節を味わえる献立を通して花巻での暮らしを紹介しています。
〇資料として、高村光太郎連翹忌運営委員会代表・小山さんからいただいた資料と、花巻の高村光太郎記念館で2018年12月-2019年2月に開催された企画展「光太郎の食卓」が大変参考になりました。ありがとうございました。
高村光太郎連翹忌運営委員会のブログに45号を紹介くださっています。
〇光太郎さんの食への想いがあふれている「玄米四合の問題」。
詳しくは「ワルトラワラ45号」に。
45号目次 ↓ クリックすると大きくなります
〇「ワルトラワラ」宮沢賢治を愛する人、研究者が集まって執筆している研究同人誌です。
主宰は賢治研究者の松田司郎氏。
冊子はバックナンバーも含めて
花巻市の宮沢賢治イーハトーブ館 https://www.kenji.gr.jp/
で取り扱いがあります。
1冊1000円(送料とも)です。
・・・このブログのコメントへ連絡をいただければ対応できます。
主宰は賢治研究者の松田司郎氏。
冊子はバックナンバーも含めて
花巻市の宮沢賢治イーハトーブ館 https://www.kenji.gr.jp/
で取り扱いがあります。
1冊1000円(送料とも)です。
・・・このブログのコメントへ連絡をいただければ対応できます。
長文を読んでいただき ありがとうございました。
今回は紹介したいことがたくさんで、ものすご~く長くなってしまいました。
今回は紹介したいことがたくさんで、ものすご~く長くなってしまいました。
「3膳目」につづきます・・・
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