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賢治たちの自炊めし 3 [宮沢賢治の事]

宮沢賢治の食の風景を「自炊」をテーマに追いかけた「賢治たちの自炊めし」。
ワルトラワラ48号(2021年12月発行)に掲載の
「3膳目」は「賢治さん上京中」。
ブログ掲載用 48号 表紙.jpg
私がこの原稿を書いていたのは2021年11月は、コロナ禍2年目の日本は感染者数が減ってきたというのに、世界でまた再拡大の兆しが・・・また増えるのかなあ(増えました!)と悶々としていた頃。

そのちょうど100年前の大正10(1921)年1月、宮沢賢治さんも悶々としていました。

それは念仏とお題目のことについてお父さんともめたことから。そして1月23日、列車に飛び乗って・・・行き先は東京。

ところで家出した賢治さんは筆まめでした。

友人の保阪嘉内(ほさか・かない)さんや、家族に宛てに、現状や心境を知らせている手紙を何通も出しました。現在残っている書簡からは、上京中にしていたアルバイトや下宿生活、そしてどんなものを食べていたかが推測できます。

主に食べていたのは、ジャガイモ、豆腐、油揚げ。

当時は菜食生活真っ最中の賢治さんです。

そして当時、大正時代の都市部では、ジャガイモで作る「ポテートコロッケー」が人気でした。

ジャガイモで作るコロッケは和食の献立にも合うと、家庭料理としても重宝がられていたようです。
さらに「コロッケブーム」から、じゃがいもの需要も増え、栄養面などじゃがいも自体が注目されるようになり「じゃがいもブーム」となりました。

そんなじゃがいも。ハイカラ好きで、科学者として栄養のことも理解しているであろう賢治さんなら、主食にしていてもおかしくないなあと思います。

再現料理は、賢治さん上京中の「主食:豆腐、油揚げ、じゃがいも」のプレート。

じゃがいもと油揚げにバターやチーズのトッピングを凝らしたのは、前号の光太郎さんの栄養学にも思いを馳せたから。体のエネルギーになる動物性たんぱく質ももうすこしとってほしかったという、私の勝手な気持ちを込めました。
ブログ掲載用 48号 賢治めし 3.jpg


〇詳しくは「ワルトラワラ」48号に
48号目次 ↓ クリックすると大きくなります。
ブログ掲載用 48号 目次.jpg


〇「ワルトラワラ」宮沢賢治を愛する人、研究者が集まって執筆している研究同人誌です。主宰は賢治研究者の松田司郎氏。冊子はバックナンバーも含めて花巻市の宮沢賢治イーハトーブ館 https://www.kenji.gr.jp/ で取り扱いがあります。

  ・・・このブログのコメントへ連絡をいただければ対応できます。

ブログ掲載用 ワルトラワラ.jpg 

長文を読んでいただきありがとうございました。

「4膳目」につづきます・・・

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