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ワルトラワラ50号 玄米パン [宮沢賢治の事]

宮沢賢治を愛する人、研究者が集まって執筆している、松田司郎氏主宰の研究同人誌「ワルトラワラ」。
今年2023年2月に50号が発行されました。創刊号が1994年なので29年。来年は30周年!
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私は創刊号から「宮沢賢治と食」をテーマに「イーハトーブ料理館」を連載しています。

50号からは新連載「宮沢賢治 農のスケッチ畑のごはん」。
賢治の時代の農産物やレシピ、食文化などを紐解きながら、食べることから、賢治が描いた農の風景を追いかけていこうと思っています。どうぞよろしくおねがいします。
連載第1回は「玄米パン」です。
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賢治は畑で育った白菜の姿や、空に浮かぶ雲などをパンの形にたとえたり、作品の中にもいろんなパンを登場させています。

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『家庭パンと洋菓子の作り方』(昭和9年・糧友会)より、パンを作る道具一覧。
上段の「パン形」でつくると、白菜みたいな形のパンができます。
 こんな感じ ↓
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もしかすると賢治は、白菜をこのような形のパンに見立てていたのかも?と想像を膨らませてみました。
白菜っぽく見えてきませんか!?


そして玄米パンは、賢治の花巻農学校教師時代のエピソードにでてきます。
今回作った玄米パンの材料は、薄力粉、玄米粉、黒砂糖、卵、重曹、塩。
玄米粉は市販もあるけれど、今回は岩手県の友人が作った玄米から自分で作りました(最低3日かかる手間が楽しかったので、別記事で紹介します)。
やわらかい生地になりました。丸い形と、なまこ形とそれぞれ2個ずつ作りましたが、出来上がりの形にあまり差がはなった・笑。これから10分蒸します。
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10分後
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当時のレシピに沿って作ると、蒸したては、ほやほやでおいしい。でも冷めるととっても固くなる、どっしり玄米パンができあがりました。

★玄米パンに関しては以下の記事もどうぞ

 〇昨年10月に参加した講習会が玄米パン作りのきっかけをくれました
  「賢治を楽しむお料理講習会」
   →https://bonjour-hon.blog.ss-blog.jp/2022-10-25

 〇たかきび粉でもつくってみました 
  「たかきびパン」
   →https://bonjour-hon.blog.ss-blog.jp/2022-10-27

【ワルトラワラ50号・目次】
滝田恒男のスケッチ行脚・更木街道(高木)/滝田恒男
キネオラマ的ひかりのなかに・「春谷暁臥」/松田司郎
松田一郎の光と風のなか・ミズナラの競演/松田一郎
宮沢賢治と心象スケッチ・第三部 みどりいろの通信/松田司郎
あはれマドロス田谷力三は・詩「函館港春夜光景」/牛崎敏哉
賢治雑記帳・賢治と物価/泉沢善雄
宮沢賢治の光と風/滝田恒男
賢治と月食/加倉井厚夫
「永訣の朝」の授業/佐藤和江
農のスケッチ畑のごはん・玄米パン/中野由貴
花椰菜/宮沢俊司
シリトンの会活動報告・バックナンバー・編集後記・執筆者プロフィール


〇「ワルトラワラ」宮沢賢治を愛する人、研究者が集まって執筆している研究同人誌です。主宰は賢治研究者の松田司郎氏。冊子はバックナンバーも含めて花巻市の宮沢賢治イーハトーブ館 https://www.kenji.gr.jp/ で取り扱いがあります。
・・・このブログのコメントへ連絡をいただければ対応できます。
ブログ掲載用 ワルトラワラ.jpg


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